2009年11月25日
Beer Beer Beer

高校1年の夏、例の相棒との思い出。
松尾にあった喫茶店「ホワイト」の隣のランジェリーショップの前が溜まり場だった。
女性の下着専門店で、オレたちの間では「パンツ屋」と言っていたが、
いつものごとく、その「パンツ屋」の前でタムロしていた。
「パンツ屋」の前は三叉路になってて、突き当りは歯医者だった。
その歯医者の前の囲いは、立ったままの姿勢でお尻を預けるのに丁度いい高さで、
二人ともケツを預け、腕組みをして、通行人を見ていた。
オレも相棒も目が大きいので、見ているというより、睨みつけてる感じだったのかもしれない。
道路向こうのアレンジボール屋さんからガニマタで出てきた、通称「軍艦」が、
「お前ら何ガンつけてるんだ?」と、イチャモンをつけてきた。
オレの相棒がターゲットで、「軍艦」は、いきなり回し蹴りを見舞おうとした。
が、相棒がうまく避けたので、ひっくり返ってしまった。
コンクリートにしたたか腰を打ったように見えたが、痛そうな素振りも見せずすぐに起き上がり、
興奮状態で「次にガン飛ばしたらただじゃおかないからな」的な捨てゼリフを吐き、
その場を立ち去った。
二人とも特に被害を受けずに良かったという話。
ちなみに、チリチリアフロのリーゼントで、前髪が「軍艦」のように前に出ていたから、
オレ達の間では「軍艦」と呼んでいた。
ずっと、パンツ屋の前でタムロしているわけではなく、国際通りのあちこちをウロウロしていた。
喫茶「ホワイト」の隣のジーンズの専門店「リーバイス渚」では、
よくラジオの公開放送もやってて、窓の外から覗いたりしていた。
そこの2階はレストランになっていて、
オレたちの間では「謝花昇」と呼んでいた、そこのマスターなのか何なのかよくわからない、
ヤクザみたいなおっさんに、ステーキを奢られた覚えがある。
バイトのウェイトレスのお姉さんともお友達になったけど、偶然オレの姉の同級生だった。
「リーバイス渚」をもう少し先に行くと「モンブラン」だったかな~?
店頭にケーキを飾っている喫茶店があって、その入り口に怪しい男が座っていた。
ヤバイ雰囲気に、避けて通ろうとした瞬間、「オイ!」と呼び止められた。
色白で、ガタイのいい、外人顔の酔っ払いヤンキーだった。
明るい時間なのに、かなり飲んでいる。
呂律も怪しい状態で、意味のわからない話をしてくる。
ガタイのでかさや、乱暴そうな面構えに二人ともビビっていたが、
適当に話を合わせて、逃げるタイミングを窺っていた。
しかし、意味のわからない、酔っ払いの話は止まらず、
「ここに入れ!」と、喫茶「モンブラン」に強制的に入れられた。
「ここに座れ!」と四人がけボックス席の片方にオレたち二人を座らせ、
外人顔ヤンキーは向かいの席にドカッと座った。
逃げるタイミングを失った二人は、顔を見合わせるしかできない。
ウェイトレスが水を運んでくると、すかさず外人顔ヤンキーは、
「ビール、ビール、ビール」と注文した。
「オレたちにも飲めと言っているのか?」
同じ気持ちの二人は、また顔を見合わせるが、言葉は出せずにいた。
突然、「ちょっと待っとよ、小便してくる」と外人顔ヤンキーがトイレに立った。
今がチャンスと、二人とも振り向きもしないで喫茶店を走り出て行った。
ギター&ヴォーカルが、外人顔ヤンキーに見えてしまう「Reel Big Fish」で「Beer」
http://www.youtube.com/watch?v=SCgX4ixCRcQ&feature=related
Posted by takichi at 22:05│Comments(0)
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