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2010年12月14日

プレゼント

プレゼント

クリスマスと言えばプレゼント、

寝ている間にサンタが煙突から下りてきて、

前から欲しいと思っていた物、

玩具や道具を、

靴下の中に入れてくれる。 

普通の日本家屋には煙突は無いけど、

WiiやPSは靴下に収まらないけど、

細かいことはどうでもいいじゃないか。

寝ている間の夢の世界なんだから、辻褄なんてどうだっていいじゃないか。

子供にとっては、誕生日以外に欲しい物が手に入る、大事な日なのだ。


オレの悲しいプレゼントの思い出、

クリスマスではないけど、幼稚園に上がる前の誕生日のお話。


「ちょっと、、今日はtakichiの誕生日なんだから、何か買ってきてあげたらどうですか?」

出がけに、takichi母の愚痴っぽい言い草を聞いて、takihci父は、朝から気分を害していた。

酒乱のtakichi父ではあるが、素面の時に暴れるほどの度胸は無く、

気分を害しながらも「ふむ」と生返事を返した。

「それにしても、気分が悪い、何で朝からそんな言われ方をしないといけないのだ」

普段の自分の態度、特に、毎日酔って帰っては暴力を振るう自分の所作は棚に上げ、

takichi母ごときに、命令されたような、非難されたような感覚に襲われたことに腹が立つ。

玄関から送り出したtakichi母は、無表情を装いながらも、腹立たしい表情を垣間見せるtakichi父の姿に、

今日も飲んだくれて帰って来るに違いないと確信した。


いつもなら、ある時刻、夜10時を回ってもtakichi父が帰宅しない場合、

takichi母は、takichiをつれて実家に逃げていた。

しかし、今日だけはそうしたくなかった。

殴られる覚悟で朝一、takichiへのプレゼントをねだった。

いくら飲んだくれの父親でも、子供の誕生日くらい、親らしくしてくれるだろう。

takichiも来年は幼稚園に上がる、それらしいプレゼントを選んできてくれるだろう。


案の定、takichi父は酔って帰ってきた。

遅くまでtakichiを起こして待たせていたけど、不憫と思いながらも12時前には寝かしつけた。

酔って午前様ではあるが、プレゼントの袋を持って帰ったtakichi父の姿に、多少の安堵感を持ち、

明日の朝は、早目にtakichiを起こしてあげれば、喜んでくれるだろう、

takichi母は、そんな普通の、一般的な、ほのぼのとした家庭のような心持ちになっていた。

ところが、

「おい、takichi、こら、takichi、ほれ、起きろ、起きろ、ここに座れ」

真夜中に響き渡る酔っ払いの声、内容が聞き取れず声だけなら、喧嘩の怒声にように聞こえるだろう。

「うるさい、お前は黙ってろ」

止めようとするtakichi母を、今にでも殴らんとする勢いで、赤く座った目で睨めつけるtakichi父。

「おい、takichi、そうだ、起きろ、ここに座れ、父ちゃんの前にだ、こら、ちゃんと座れ」

「これ、何かわかるか?お前いくつになるか?返事せんか、おい、これは誕生日のプレゼントだ」

「ほれ、父ちゃんが買ってきた、プレゼントだ、今開けてみろ」

「ほらな、よし、何て書いてあるか?読んでみろ、何て書いてある?」

「そうだ、そうだ、ジョージ・ワシントンだ、偉い人なんだぞ、なー、よし読んでみろ、1ページから読んでみろ」

真夜中に、5歳のtakichiは、桜の木を切ったジョ-ジ・ワシントンの話を、声を出して最後まで読んだ。

その側では、怯えた表情で様子を伺うtakichi母がいた。


うろ覚えだけど、記憶に残ってはいる。

具体的にシチュエーションも目に浮かぶ。

でも、そのほとんどは、母親から聞かされた話だ。

母親は、5歳のtakihciだから、字が読めなくて、酔っ払い父にぶん殴られるんじゃないかと心配していたそうだ。

5歳のtakichiは、夜中にたたき起こされたにも拘わらず、涙ひとつ見せず本を読みきったそうだ。

オレの悲しいプレゼントの思い出!

Merry Xmas and a Happy New Year (U2)



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Posted by takichi at 22:04│Comments(0)UK
 
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