最初にギターを手に入れたのは、確か幼稚園の頃だったと思う。
気まぐれな母親が、息子のために買い与えたようだが、
まともに触れる前に、箪笥の上から落としてネックがボキッと折れた記憶がある。
幼稚園だから記憶は曖昧だ。
次にアコギを手にいれた時のことははっきり覚えている。
積極的にギターが欲しいと思った中学1年生、
白いギターが欲しいと、母親に懇願した。
特に、チェリッシュのファンだったわけではないが、
テレビに映る白いギターが、とてもかっこよく見えたのだ。
「時間ですよ」で、天地真理も浅田美代子も岸本加代子も白いギターじゃなかったっけ?
安物の白いギターだったから、黒のナイロン弦で、弦高が高くて、とても押さえにくかったけど、
白いボディーだけで満足してたので、喜んで練習した。
当時の教則本はアイドル雑誌の「平凡」「明星」におまけで付いているソングブック。
ひとつ上の姉が西条秀樹ファンで、毎月のように買っていたので、おまけだけオレが頂戴していた。
アコギとは関係ないけど、姉の部屋に飾られていた西条秀樹の大きなポスターを見ながら、
「これはあまりよくないんじゃないか?」と、西条秀樹ファンを止めさせようと説得したことを覚えている。
ソングブックは、1ページから知っている歌を全部コードを押さえて歌う、スパルタ練習を自分に課した。
ただ、sus、dim、aug、addなんて、面倒くさいコードを飛ばす優しさは忘れなかった。
最初に覚えて、ひととおり弾き語りができるようになったけど、誰の前でも披露しなかった曲がある。
しなかったと言うより、出来なかった。
佐渡山豊の「ドゥーチュイムニー」だったから、1曲目の選曲として少し恥ずかしかった。
いくらコード進行が3コードで簡単だったからと言っても、佐渡山豊を選曲したのはミスかもしれない。
沖縄フォーク村が盛んだったとはいえ、あまりにもローカル過ぎた、拓郎をやるべきだった。
その後、3年生の音楽の時間に楽器の腕を披露する授業があって、
「スティングのテーマ」と「冒険者たちのテーマ」を必死に練習した。
なんで映画のテーマなんだろう、ヴェンチャーズを選択すべきだった。
反省はしないけど、後悔してしまった、アコギの話!
でも曲は電気のギターで、
「ストーンズのようでストーンズでない、
パンクのようでパンクでない、
それは何かと聞かれたら・・・、インメイツ、インメイツ、インメイツ」
おそらく知っている人は少ないだろうね、
マニアック系かな~!